どうしてWindowsはCドライブから始まるの? AとBはどこへ行った?

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どうしてWindowsはCドライブから始まるの? AとBはどこへ行った?
Windowsのシステムドライブって、なんでAでもBでもなくCから始まるの? その理由は、フロッピーディスク全盛期までさかのぼります。MS-DOS、PC DOS、DOS/V、昔のHDD事情まで、Cドライブに残るPCの歴史をたどります。

どうしてWindowsはCドライブから始まるの? AとBはどこへ行った?

Windowsを使っていると、システムが入っているドライブってだいたい C: ですよね。

でも、よく考えると変じゃないですか?

アルファベットなら普通はAから始まりそうなのに、なんでいきなりCなの?

じゃあ、

A:
B:

はどこに行ったんだよ、って話です。

これ、別にCに何か特別な意味があるわけじゃありません。

昔、AとBを先に使っちゃったから、その次がCになった。

だいたいそれだけの話です。

そもそも「Cドライブ」ってWindows系の文化

まず、C: とか D: とかいう呼び方は、今だとWindowsでおなじみのものです。

LinuxやmacOSでは、基本的にこんな呼び方はしません。

Linuxなんかだと、

/
├─ home
├─ usr
├─ var
└─ ...

みたいに / を一番上にして、ディスクもそのディレクトリ構造の中にくっつけて使います。

じゃあWindowsの

C:
D:
E:

はどこから来たのか。

Windowsより前の MS-DOS です。

……と言いたいところなんですが、さらにその前があります。

さらに昔のCP/MでもAドライブ、Bドライブだった

MS-DOSより前に広く使われていたOSに CP/M というものがあります。

CP/Mでもディスクドライブを、

A:
B:

のような文字で区別していました。

たとえばAドライブにあるファイルなら、

A:FILE.TXT

みたいな指定をします。

この「アルファベット+コロンでドライブを表す」という文化自体が、MS-DOSよりさらに古いわけです。

じゃあAとBには何が入ってたの?

答えはフロッピーディスクです。

昔のパソコンでは、

A:  1台目のフロッピーディスクドライブ
B:  2台目のフロッピーディスクドライブ

という構成が普通にありました。

今みたいに、

パソコン買いました!
SSD 1TB入ってます!

なんて時代じゃないです。

そもそもハードディスクが付いてない。

フロッピーを入れてOSを起動して、別のフロッピーを入れてプログラムを動かして、また別のフロッピーにデータを保存する。

そういう時代です。

フロッピードライブ2台は贅沢だった

2台あると便利なんですよ。

A:  プログラム
B:  データ

みたいにできるので、いちいちディスクを入れ替えなくていい。

でも当然、ドライブをもう1台付ければその分高くなります。

たとえばPC-9801シリーズでは、FDDを1台増やすだけでもかなり値段が上がりました。

そりゃ2FDDは贅沢です。

ちなみにFDDが1台しかなくても、AドライブとBドライブを論理的に使い分けることもできました。

コピーしようとすると、

Bドライブのディスクを入れてください

と言われて入れ替える。

しばらくすると、

Aドライブのディスクを入れてください

と言われてまた入れ替える。

人間がガチャガチャやるわけです。

便利なのか不便なのかよく分からないけど、そういう時代でした。

ちなみにMS-DOSとPC DOSって何が違うの?

この辺まで来ると、

IBMのDOSもあったよね?
DOS/Vは?

って話になります。

じじいだから知ってます。

IBMがIBM PCを発売したとき、OSを提供したのがMicrosoftです。

IBM向けには PC DOS、ほかのPCメーカー向けには MS-DOS という名前で展開されていきます。

ざっくり書くと、

IBM PC
  ↓
PC DOS

IBM PC互換機など
  ↓
MS-DOS

みたいな感じ。

完全に別物というより、かなり近い親戚です。

じゃあDOS/Vって何?

日本ではさらに DOS/V という名前もよく聞きました。

1990年に日本IBMが出したもので、PC/AT互換機で日本語を表示するための仕組みを、専用の漢字ROMなどに頼らずソフトウェアで実現したものです。

それ以前の日本のパソコンは、NECのPC-9801シリーズをはじめ、日本語を扱うために独自のハードウェアを持っている機種が多くありました。

そこへ、

世界で使われてるPC/AT互換機でも、日本語使えるじゃん

となった。

これが日本でPC/AT互換機が広がっていく大きなきっかけのひとつになります。

そのころ日本では、

PC/AT互換機
≒ DOS/Vパソコン

みたいな呼び方もかなり広まりました。

ただし、DOS/VだからCドライブになったわけではありません。

A、B、Cというドライブ文字のルールは、もっと前からあります。

そこへハードディスクがやってきた

さて、話を戻します。

すでに、

A: フロッピー1台目
B: フロッピー2台目

で使っていました。

そこへハードディスクがやってきます。

じゃあ何ドライブにする?

AとBはもう使ってる。

その次。

C: ハードディスク

はい、Cドライブの出来上がりです。

本当にそれだけです。

HDD 80MBで10万円とかの世界

今なら、

SSD 1TB
SSD 2TB

なんて普通です。

でも、1989年〜1991年くらいの感覚ですね。80MBで10万円前後とか、そういう世界。

たとえば1989年ごろには、40MBのHDDが約12万円で売られていました。

80GBじゃないですよ。

80MBです。

GBじゃありません。

今のスマホで写真を何枚か撮ったら、それだけで結構使ってしまう容量です。

でも当時は、

こんなに入るの!?

って世界でした。

フロッピーを何枚も入れ替えなくても、プログラムもデータもHDDに置いておける。

そりゃ便利です。

今でもAドライブとBドライブって使えるの?

今のWindowsでAとBが永久欠番になっているわけではありません。

必要ならAやBをドライブ文字として割り当てることもできます。

でも、

C:\Windows
C:\Program Files
C:\Users

という文化が完全に定着してしまいました。

何十年もこれでやってきてるんだから、今さら変える理由もあまりない。

その結果、

フロッピーを見たことすらない人が使っているWindowsでもCドライブ。

面白いですよね。

40年以上前の都合が今も残ってる

結局、CドライブがCから始まる理由は、

A: フロッピーディスクドライブ
B: フロッピーディスクドライブ
C: ハードディスク

という昔のパソコンの構成が、そのまま現在まで残ったからです。

別にCの「C」に意味があるわけじゃない。

AとBが埋まってたからCになった。

コンピュータって、全部をきれいに作り直すことって意外と少ないんですよね。

昔の仕組みを残しながら、その上に新しい仕組みを足していく。

Windowsの C: なんて、その歴史が今でも目の前に残っている分かりやすい例なんだと思います。

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